走行中の腰痛を軽減するフォーム

腰痛が起こる原因

長時間のツーリングで起こりやすいのが腰痛だ。
短距離ツーリングであればそれほど腰にかかる負荷はないのだが、ロングツーリングになると、同じ姿勢を保つことにより腰に負担をかけてしまうため、腰痛が発生する可能性が高くなるのだ。
色々なフォームを試しながら、このフォームなら腰に負担がかかりにくいという基本フォームがあればいいのに、と思ったライダーも多いだろう。

腰に負担がかかるメカニズムは、ツーリング中の振動と姿勢に関係がある。
サスペンションが衝撃をある程度吸収してくれるとはいえ、路面のコンディションの影響を直に受けてしまうことから、どうしても関節へのダメージが発生してしまう。
こればかりは避けられないので、あとはフォームを変えることで、ダメージをできるだけ少なくする必要があるのだ。

バイクの場合、着座位置によって腰にかかる負担が変わってくる。
着座位置が体型や骨格を意識した位置にしないと、どうしても負担がかかってしまうのだ。
時にはそれがぎっくり腰の原因にもなってしまうので、注意が必要だ。

姿勢についてだが、真っ直ぐに立つような姿勢だと、これもまた腰に負担がかかってくる。
姿勢がいい方が本当はいいのでは?と思うかもしれないが、バイクの構造上、一般的に考えられている正しい姿勢ではかえって痛みを引き起こしかねないのだ。

腰痛を軽減するためには

腰痛を軽減するためには、適度に休息をとって、腰の筋肉への負担を和らげることが必要になる。
ロングツーリングの場合、休憩をいつ取るかを決めずに走行してしまいがちになるかもしれないが、体への負担を考えて2時間に1回は休憩を取ることをおすすめしたい。
休憩中は腰を伸ばしたり、ゆっくり椅子に腰掛けて腰を休ませることが大切だ。
こうすることで腰回りの血流が改善され、痛みを軽減できるようになるのである。

フォームについても考えておくと良いだろう。
まずは座るときに、しっかりと腰を下すようにしてほしい。
ライディングポジションとして、ハンドルを握る場合、腕がピンと伸びてしまっている場合は肘のあたりが少しだけ曲がるようにすると、筋肉の緊張を抑えられる。

その状態で少し力を抜いてみると若干背中が丸まってくるのだが、これが腰に負担をかけない基本フォームになる。
この際、足の部分でしっかりとバイクの車体を抑えるようにする。
猫背になると姿勢が悪いと感じるかもしれないが、バイクの場合は多少猫背になった方が腰には良いのだ。

ニーグリップについてだが、正しくグリップすることで腰にかかる負担を減らすだけでなく、ライディング時の安定性にも寄与する。
これらの点を押さえておけば、腰の負担はかなり軽減されるのだ。